Movies & Books

【映画のあらすじ l 解説 l 考察 l ネタバレ l 感想 l レビュー】

レオナルド・ディカプリオ主演。初代FBI長官の人生を描いた映画『J.エドガー』ネタバレあり

J.エドガー 2011年

http://imgc.nxtv.jp/img/info/titspot/00018/SID0018939_fwxga.png

再生時間:137分

あらすじ・考察
※ネタバレあり

ジョン・エドガー・フーバーFBI初代長官にして、死ぬまで長官であり続けた男。“憧れのFBI”を作った明らかな英雄でありながら、彼にはつねに黒い疑惑や、スキャンダラスな噂がつきまとう。国を守るという大義名分のもと、大統領をはじめとする要人たちの秘密を調べ上げ、その極秘ファイルをもとに彼が行なった“正義”とは何だったのか?

【ワーナー公式】映画(ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信)|J・エドガー

フーバー(レオナルド・ディカプリオ)が若い時と年を取ってからのシーンを交互に流すので、ストーリーの内容を掴むのが大変な映画。

主な登場人物
共産党と過激派との戦い

共産主義の過激派による暴動、爆破事件が横行していた1920年代。司法省長官は過激化した共産主義者たちと戦うため、若いフーバーに過激派対策課を任せる。

エドガーの功績とダークサイド

1920年代、連邦法もなく、FBIは武器の携行も認められておらず、逮捕権もなかった。また、犯罪者が州を超えて逃亡しても追跡できる法律がなかった。

フーバーは関係する省庁を巻き込んで、時には汚い手を使ってでも前例を作り、アメリカから反社会的勢力を追放することに尽力した。

司法省長官はそれまで汚職にまみれていた捜査局を一掃するため、過激派対策課で活躍したフーバーを、捜査局局長代行に任命する。

フーバーは役職を受ける条件として、政治と捜査を切り離すこと、捜査員の採用は大卒のみ、実力による昇進、 捜査局は司法長官にのみ責任を負うことを司法省長官に提示し、長官はこれを承諾した。

フーバーは自分の基準に合わない捜査官は次々と解雇し、彼にとってこうあるべきと思う組織を作って行った。これが現在のFBIの基礎となっている。

また、フーバーは盗聴を積極的に行った。フーバーは事件捜査だけでなく、政府要人のプライベートも盗聴もし、それを極秘ファイルとして保管し、それをチラつかせることで大統領をも上手くコントロールした。

長年にわたり、大統領が何度も変わっても、フーバーがFBI長官の座に君臨し続けることができたのはこの極秘ファイルのおかげ。

尚、この極秘ファイルはずっとフーバーについていた個人秘書ヘレンによって管理され、フーバーは自分に何かあった時は全て処分するようヘレンに伝えていた。ヘレンは、フーバーの死後、すぐにこの膨大な資料をシュレッダーにかけ、この極秘ファイルが当時のニクソン大統領の手に渡ったり、世間に出回ることはなかった。

一方でフーバーはキング牧師を敵対視しており、キング牧師ノーベル平和賞受賞が決まった時に、秘書ヘレンを使って、キング牧師に脅迫文と盗聴テープを送りつけたりもしていた。

ファイル魔、情報整理の達人フーバー

国会図書館の索引システムを考案したのもフーバー。本に識別番号を付与し、カードに書かれた本の情報をもとに、本を探せるシステムを編み出した。

FBIの捜査局でもアルファベット順ではなく、科目とカテゴリーごとにカードを作成し関係者にしか使えないシステムを作りだした。 

また、指紋統括システムを作ったのもフーバー。

右腕トルソンとの同性愛

フーバーは大学の同窓のトルソンを捜査局に採用する。以前、偶然レストランで会った友人にトルソンを紹介され、この時からフーバーはトルソンを気に入っていたと思われる。

トルソンは知的で、センスが良く、性格は控えめ。トルソンはフーバーの元で右腕として活躍し、2人はどんな日でも必ず2人で昼食か夕食を共にする約束をし、それは2人が80代になり、フーバーが亡くなるまで続いた。

見栄っ張りで権力が大好きだったフーバー

自分の身長を気にしてか、面接に来た相手に見下ろされるのが気に入らなかったフーバーは自分のデスクの裏に台を置き、その上に乗って、面接希望者に対応した。

また、FBIで解決した事件の多くを自分の手柄のようにして誇張して語ることもあった。

年を取って引退を勧めるトリソンに対し「忠誠心が足りない」と責めたり、病院で高齢なのだから業務を控えたら?と忠告する医師に「今度、部下の前で俺に恥をかかせたらクビにしてやるからな」と脅したりもする。

エドガーはFBIを子供たちの憧れの職業にしたかった

共産主義の過激派を制圧してからも、銀行強盗、自動車泥棒、誘拐が横行していたアメリカ。FBIが悪人たちをやっつけていると言う印象を世間に広めるため、フーバーは映画館で映画が始まる前にFBIの宣伝映像を積極的に流した。

また、マンガやテレビドラマの制作の監修にも関わり、FBIが子供たちの憧れの職業になるように宣伝活動を怠らなかった。

 リンドバーグ事件

フーバーは1932年に起きた、飛行士リンドバーグの息子が何者かに誘拐された事件の捜査を行った。

フーバーはそれまではなかった科学捜査研究室を設け、現場に犯人が残したはしごに使われている木材がどこの製材所で切られたものかを割り出し、また身代金で支払った紙幣に印をつけることで、犯人にたどり着くことに成功。

この事件をきっかけに、それまでFBIに認められていなかった武器の携行、逮捕権を認めさせ、また複数州にまたがる誘拐事件は州警察ではなく、FBIの管轄とするリンドバーグ法を設立させることに成功した。

ただ、リンドバーグ事件の犯人は罪を認めないまま死刑になっており、冤罪説を唱える人もいる。

天才のそばには必ず猛烈ママがいる

フーバーの母親は、 フーバーが幼い頃、将来あなたは国中で最も強い権力を持つ男になるわとフーバーに言い聞かせた。

フーバーは吃音症があり、それを矯正させたのも母親。ただ動揺する場面では大人になってからも、どもる癖が治らなかった。どもりが始まると母親はフーバーがおじさんになってからも、子供に叱るようにフーバーを叱った。

母親はフーバーの同性愛と女装癖には気づいていたが、フーバーが同性愛であることは絶対に受け入れなかった。

フーバーはいわゆるマザコン。母親は息子に自信をつけさせると同時に、息子のコントロールもした。フーバーは母親が亡くなるまで、母親と一緒に住み続けた。

個人的評価

映画の満足度★★★☆☆

話の内容自体は面白いんだけど、わかりづらい構成なのが残念。実績を残した大物の光と影。しかし、同性愛でそのパートナーを副長官にしちゃうのだから、すごいな。有能だったのかもしれないけど。

とはいえ、このパートナーと秘書との信頼関係は生涯にわたって確固たるものだったのは素敵。フーバーの極秘ファイルがニクソン大統領の手に渡らなかったのは有能な秘書のおかげ。この極秘ファイルがニクソンの手に渡っていたら何が起きていたのだろうと考えると本当に怖い。

感想・レビュー

video.unext.jp

J.エドガー
解説

 FBI初代長官ジョン・エドガー・フーバーの半生を、クリント・イーストウッド監督、レオナルド・ディカプリオ主演で映画化した伝記ドラマ。母親からのでき愛、側近との関係など、フーバーの輝かしい功績の裏に隠された禁断の私生活を赤裸々に描いていく。フーバーの秘書役にナオミ・ワッツ、公私を共にした側近に『ソーシャル・ネットワーク』のアーミー・ハマー、母親役にはジュディ・デンチと、豪華な俳優陣が共演。半世紀もアメリカを裏で支配した謎多き男の真実にディカプリオがどうはまるのか注目だ。

解説・あらすじ - J・エドガー - 作品 - Yahoo!映画

キャスト・スタッフ
クリント・イーストウッド監督
作品一覧

1971年 恐怖のメロディ
1973年 荒野のストレンジャー
1973年 愛のそよ風
1975年 アイガー・サンクション
1976年 アウトロー
1977年 ガントレット
1980年 ブロンコ・ビリー
1982年 ファイヤーフォックス
1982年 センチメンタル・アドベンチャー
1983年 ダーティハリー4
1985年 世にも不思議なアメージング・ストーリー
1985年 ペイルライダー
1986年 ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場
1988年 バード
1990年 ホワイトハンター ブラックハート
1990年 ルーキー
1992年 許されざる者
1993年 パーフェクト・ワールド
1995年 マディソン郡の橋
1997年 真夜中のサバナ
1997年 目撃
1999年 トゥルー・クライム
2000年 スペース カウボーイ
2002年 ブラッド・ワーク
2003年 ミスティック・リバー
2003年 ピアノ・ブルース
2004年 ミリオンダラー・ベイビー
2006年 父親たちの星条旗
2006年 硫黄島からの手紙
2008年 チェンジリング
2008年 グラン・トリノ
2009年 インビクタス/負けざる者たち
2010年 ヒア アフター
2011年 J・エドガー
2014年 ジャージー・ボーイズ
2014年 アメリカン・スナイパー
2016年 ハドソン川の奇跡
2017年 15時17分、パリ行き
2018年 運び屋
2019年 リチャード・ジュエル

video.unext.jp