愛しすぎた男 37年の疑惑 2014年
再生時間:116分
「愛しすぎた男 37年の疑惑」とは
1970年代に南仏ニースで実際にあった事件をもとに、豪華カジノの経営権をめぐる母娘の対立と確執、その果てに起きた娘の謎めいた失踪の様子を描いたサスペンスドラマ。
ヌーヴェルヴァーグ次世代の実力派監督A・テシネが、1970年代に実際に起き、当時の世間をにぎわせたスキャンダラスな事件をもとに本作を発表。「海辺のホテルにて」「私の好きな季節」など、これまでにも多くのテシネ作品に主演してきたC・ドヌーヴが経営危機に揺れる南仏のカジノの筆頭株主を演じる一方、そんな母親に対して反抗的に振る舞う娘を「スザンヌ」のA・エネル、さらに2人の対立をあおる疑惑の弁護士には「よりよき人生」のG・カネが扮して、息詰まる競演を披露。
「愛しすぎた男 37年の疑惑」のあらすじ
結婚に失敗し、ニースに戻ってきたアニエス。一方人気カジノの株主である母・ルネは、マフィアに雇われている顧問弁護士・モーリスの後押しでカジノの新社長に就任する。イタリアマフィアがカジノ経営を画策するなか、アニエスはモーリスと急接近していき…。
キャスト・スタッフ
- (ルネ・ルルー)カトリーヌ・ドヌーヴ
- (モーリス・アニュレ)ギヨーム・カネ
- (アニエス・ルルー)アデル・エネル
- (フランソワーズ)ジュディット・シュムラ
- (フラトーニ)ジャン・コルソー
- 監督 アンドレ・テシネ
ざっくり言うと「愛しすぎた男 37年の疑惑」はこんな映画
- 実話に基づく
- フランス映画
- カトリーヌ・ドヌーブが女性経営者役
- ギヨーム・カネが野心的な弁護士を演じる
「愛しすぎた男 37年の疑惑」の評価
- 熱中度 ★★★☆☆
- 個人的な映画の満足度 ★★★★☆
ありがちな展開ではあるので、途中で少し飽きる。
終盤で取り戻し、最後は満足できるタイプの映画。
感想・レビュー ※ネタバレあり
ニースでカジノを経営する母親ルネ(カトリーヌ・ドヌーヴ)と娘アニエス(アデル・エネル)。母親の元で働く野心的な弁護士モーリス(ギヨーム・カネ)。
モーリスは弁護士だが、金持ちではない。イケメンでもないし、冴えないタイプだが、人懐っこい笑顔で人に取り入るのが得意。モーリスは弁護士の立場を利用して、ルネのカジノの要職に就きたい。
で、ありがちなパターンだが、離婚して戻ってきたばかりのルネの娘、アニエスに取り入り、恋人関係に。恋人関係と言っても、モーリスには妻も子供もいて、他に愛人もいて、それを全部アニエスが受け入れた上での関係。
バリバリ仕事をしてきた母親ルネは、モーリスの腹黒さを当然、見抜いており、モーリスを遠ざける。キレたモーリスは娘アニエスを操って、ルネをカジノの経営から引きずり下ろす。で、母親は没落。
一方、娘アニエスはモーリスに夢中になり・・・親から受け継いだ財産の口座をモーリスと共有までしてしまう。口座を共有って何?!
で、ああ、そりゃそうなるよねーという展開。
ギヨーム・カネがとにかく嫌な男を演じ切っている。ギヨーム・カネは役によって、いい感じに見えたり、ちんちくりん(但し、実際は背が高い)に見えたりする不思議な役者。
余談だけど、ギヨーム・カネはあの美女マリオン・コティヤールのパートナー。「あの美女がなんでこんな男と結婚したんだろう」とモヤモヤしながら観てしまう。
ただ、これはフィクションではなく実話に基づいた話。最期まで見終えると、ムカムカは解消されます。
これまた余談ですが、アニエスを演じたアデル・エネルは「黒いスーツを着た男」でも、本屋で働く社長令嬢の役をやっている。調子の良い男に騙される地味で純粋なお嬢さん顔なんだろうか。