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【映画のあらすじ l 解説 l 考察 l ネタバレ l 感想 l レビュー】

映画『地球は女で回ってる』はプレイボーイが主人公のコメディー。しかし主人公がなぜか老人【ネタバレあり】

地球は女で回ってる 1997年

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再生時間:91分

「地球は女で回ってる」について

ウディ・アレン扮する作家のハリー。ハリーは自分の妻たちや、愛人たちをネタに小説を書き、女性たちから恨まれている。

映画は現実と、実在の人物をモデルにした小説の中の登場人物が出てくる場面が交互にごちゃごちゃと進んで行くので、非常にわかりづらい作りになっている。

また、主人公のハリーが女好きで次々の女性に手を出すという設定なのだが、ハリー役のウディ・アレンが撮影当時で既に60歳を過ぎたヨボヨボのおじいちゃんなので、この映画がプレイボーイの小説家が主人公の映画だと認識するまでに、やや時間がかかる。

あらすじ・ストーリー
※ネタバレあり

ハリーは1番目の妻とは、彼女の太った体に欲情しなくなり、娼婦を買うようになる。そして、2番目の妻は自分がかかっていた精神科医。子供が生まれると妻とはセックスレスになり、また妻はユダヤ主義崇拝者に変貌する。そんな中、ハリーは妻の患者と浮気をする。そして、ハリーは家を追い出される。

3番目の妻は音楽家。ハリーは妻の妹とも浮気をする。また、その描写を克明に小説に書いたため、妻や妹の夫に2人が浮気していたことがバレ、妻の妹ルーシーは銃を持って、ハリーの家に文句を言いに来て、ハリーを撃つが弾は当たらずセーフ。

結局、ハリーは3番目の妻もその妹も捨て、エレベーターで出会ったハリーのファンだという25歳の女性フェイと同棲を始める。

しかし、フェイはハリーの親友ラリーに乗り換え、彼と結婚することに。結婚式の前日もハリーはフェイに結婚をやめるよう説得し、その夜には「ラリーとの結婚はやめて僕と結婚しよう」と酔って留守電を入れてしまう始末。

また、フェイの結婚式と同じ日に、ハリーは母校の大学から表彰されることになっているのだが、表彰式に一緒に行ってくれる家族も恋人もいないハリー。

困ったハリーは道で偶然会った友人リチャードを半ば強引に誘い、また前日に家に呼んだ娼婦に500ドルを払うと言って、表彰式に一緒に来てもらうことにした。

また、ハリーは2番目の妻との間の息子に自分の表彰式を見せたいのだが、2番目の妻に断れたため、当日息子を誘拐して、車に乗せて表彰式に向かってしまう。

そして、大学へ向かう途中、今度は前日から体調が悪いと言い医者に行ったものの関節炎と診断されていたリチャードが、車の中で死んでしまう。死体を乗せたまま、大学に着いたハリーだが、息子を誘拐したことで2番目の妻に通報され、その場で逮捕されてしまう。

警察までやって来てハリーの保釈金を払ってくれたのは、結婚式が終わったばかりのラリーとフェイ。迎えに来てもらったのにぶつぶつと文句を言うハリーだが、結局は2人に連れられて警察署を後に。

自宅に戻ると、ハリーは夢を見る。彼が過去に登場させた小説の登場人物たちが皆集まっている。そこでハリーはひらめく。

非現実的で現実に対応できない、生きるのはヘタだが小説で才能を発揮する人物を主人公にした小説を書こうと。そして「真実は1つだが、人によって人生は受け止め方が違う。安らぎは書くことだけ。小説だけが彼の人生の救いなのだ」とタイプライターに打ち込む。終わり。

個人的評価

映画の満足度★☆☆☆☆

感想・レビュー 

上記ストーリーに沿って、ハリーのご都合主義と自分勝手で図々しい言い訳がちりばめられていく。とはいえ、演じているのがウディ・アレン本人なので、プレイボーイ的なセリフの内容と本人の容姿が一致しないため、結果的に何が何だかよくわからない作品に仕上がっている。

そもそも、プレイボーイ設定のヨボヨボ老人と若い女性の恋愛は設定に無理がありすぎる。25歳の女性役エリザベス・シューとの60過ぎのおじいちゃんウディ・アレンのキスシーンは観ていてきつい。

作中でも、フェイの結婚が気に入らないハリーは「相手はオジンだ」と文句を言う。友人リチャードが「相手は君より年下だ」とツッコむと、ハリーは「僕は彼よりずっと年上だが心は未熟な少年だ」と訳の分からない主張をする。

また、2番目の精神科医の妻と結婚している時に妻の患者と寝た言い訳が「君は診察で家にいるし、社交家でもない。僕も育児と執筆で家にいるのだがら、浮気相手を妻の患者の中から選ぶのは仕方ない」と開き直る始末。

主人公がとにかくクズで、最後までやはり反省せず「しょーがないじゃん、これが僕の生きる道!」と言わんばかりの終わり方。

この映画の公開が1997年。その頃、ウディ・アレンは恋人だったミア・ファローの養女スン=イー(当時21歳)との交際(!)が発覚したりと、プライベートでも気持ち悪いことをしていたおじいちゃんなので、本人的には60代と20代の恋愛が成立するもんだと思って作ってしまったのかもしれないが…ただの胸糞映画。 

地球は女で回ってる
解説

「世界中がアイ・ラヴ・ユー」のウディ・アレン。製作は「世界中がアイ・ラヴ・ユー」のジーン・ドゥーマニアン。製作総指揮はJ・E・ボケール。撮影は「ハンナとその姉妹」からアレン作品の大半を手掛ける名匠カルロ・ディ・パルマ。美術のサント・ロカスト、編集のスーザン・E・モースもアレン組の常連。衣裳はスージー・ベインジガー。共演は「光る眼」のカースティ・アレイ、「ミルク・マネー」などの監督として知られるリチャード・ベンジャミン、「彼と彼女の第二章」のビリー・クリスタル、「目撃」のジュディ・デイヴィス、「マンハッタン」のマリエル・ヘミングウェイ、「愛のイエントル」のエイミー・アーヴィング、「G.I.ジェーン」のデミ・ムーア、「リービング・ラスベガス」のエリザベス・シュー、「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」のロビン・ウィリアムスほか。

地球は女で回ってる : 作品情報 - 映画.com

キャスト・スタッフ
ウディ・アレン監督
作品一覧

1966年 どうしたんだい、タイガー・リリー?
1969年 泥棒野郎
1971年 ウディ・アレンのバナナ
1972年 ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう
1973年 スリーパー
1975年 ウディ・アレンの愛と死
1976年 ウディ・アレンのザ・フロント
1977年 アニー・ホール
1978年 インテリア
1979年 マンハッタン
1980年 スターダスト・メモリー
1982年 サマー・ナイト
1983年 カメレオンマン
1984年 ブロードウェイのダニー・ローズ
1985年 カイロの紫のバラ
1986年 ハンナとその姉妹
1987年 ラジオ・デイズ
1987年 セプテンバー
1989年 私の中のもうひとりの私
1989年 エディプス・コンプレックス
1989年 ウディ・アレンの重罪と軽罪
1990年 アリス
1991年 結婚記念日
1992年 ウディ・アレンの影と霧
1992年 夫たち、妻たち
1993年 マンハッタン殺人ミステリー
1994年 トラブルボックス/恋とスパイと大作戦
1995年 ブロードウェイと銃弾
1996年 誘惑のアフロディーテ
1997年 世界中がアイ・ラヴ・ユー
1997年 地球は女で回ってる
1998年 インポスターズ
1998年 セレブリティ
1998年 アンツ
1998年 ワイルド・マン・ブルース
1999年 ギター弾きの恋
2000年 CIAの男
2000年 おいしい生活
2000年 ヴァージン・ハンド
2001年 スコルピオンの恋まじない
2001年 スタンリー・キューブリック ライフ・イン・ピクチャーズ
2002年 さよなら、さよならハリウッド
2003年 僕のニューヨークライフ
2004年 メリンダとメリンダ
2005年 マッチポイント
2006年 タロットカード殺人事件
2007年 ウディ・アレンの夢と犯罪
2008年 それでも恋するバルセロナ
2009年 人生万歳!
2010年 恋のロンドン狂騒曲
2011年 ミッドナイト・イン・パリ
2011年 映画と恋とウディ・アレン
2012年 ローマでアモーレ
2013年 ブルージャスミン
2013年 ジゴロ・イン・ニューヨーク
2014年 マジック・イン・ムーンライト
2015年 教授のおかしな妄想殺人
2016年 カフェ・ソサエティ
2016年 ウディ・アレンの6つの危ない物語
2017年 女と男の観覧車
2017年 レイニーデイ・イン・ニューヨーク

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