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社会派どんでん返し映画『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』はおすすめ【ネタバレあり】

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 2003年

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再生時間:130分

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
あらすじ

 元大学教授デビッド・ゲイル(ケビン・スペイシー)に、死刑判決が下される。罪状は、元同僚の女性をレイプした上、殺害。皮肉なことにゲイルは、死刑廃止論者であった。彼は処刑までの3日間、高額で契約された自分の手記を綴るために女性記者ビッツィー(ケイト・ウィンスレット)を呼び寄せる。そして語られるゲイルの人生。妻子に逃げられ、酒に溺れたこと。逆恨みした女子生徒に陥れられ、大学を追放されたこと。そんな自分に救いの手を差し伸べてくれたのが、事件の被害者だったこと。話を聞くうちビッツィーは、ゲイルは冤罪ではないか、と疑問を抱きはじめる……。

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル : 作品情報 - 映画.com

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キャスト・スタッフ
アラン・パーカー 監督
作品一覧

1976年 ダウンタウン物語
1978年 ミッドナイト・エクスプレス
1980年 フェーム
1982年 シュート・ザ・ムーン
1982年 ピンク・フロイド
1984年 バーディ
1987年 エンゼル・ハート
1988年 ミシシッピー・バーニング
1990年 愛と哀しみの旅路
1991年  ザ・コミットメンツ
1994年 ケロッグ博士
1996年 エビータ
1999年 アンジェラの灰
2003年 ライフ・オブ・デビッド・ゲイル

ストーリー ※ネタバレあり

女子大生レイプ事件の冤罪 

ハーバード大学で哲学を教える教授ゲイル(ケヴィン・スペイシー)は、単位をあげなかったことで逆恨みされた女子大生にハメられて、レイプ事件で逮捕されてしまう。実際は、退学させられた女子大生が学生と教師が集まったパーティーで「(退学して)私はもう学生ではない」とゲイルに迫り、ゲイルをレイプ犯に仕立てるためにセックスに持ち込んだのが真相。

彼女はゲイルにわざと自分の下着を破らせ、肩を噛ませ、乱暴なセックスを要求し、自分の爪にゲイルの皮膚が残るよう、ゲイルの体に引っかき傷を残した。女子大生は裁判に耐えられないことを理由に、起訴を取り下げて逃亡。

しかし、この事件が原因でゲイルは大学を追放され、妻と子供と家と仕事を失ってしまう。妻子は妻の両親がいるスペインへ。尚、この女子大生からは後に「後悔しています」と謝罪のはがきがゲイルの元に届いている。

2度目のレイプ、殺人事件

全てを失い、酒浸りのゲイル。そんな中、ゲイルの大学の同僚で共に死刑廃止運動をしているコンスタンス(ローラ・リニー)のレイプ、殺人疑惑でまたゲイルは逮捕され、今度は死刑判決を受けてしまう。

コンスタンス殺害の真相

実際は、ゲイルはコンスタンスをレイプしていないし、殺害もしていない。コンスタンスの死亡の真相は、白血病で余命いくばくもないコンスタンスとゲイル、死刑廃止運動の活動家ダスティー(マット・クレイヴン)が共謀して行った殺人に見せかけた自殺であった。

レイプに関しては、ゲイルとコンスタンスは1度セックスしてはいるものの、それは合意を得た上でのもの。しかし、コンスタンスの体内にゲイルの精液が残っていたため、ゲイルがコンスタンスをレイプした上に殺害したとされてしまった。

ゲイルとコンスタンスの目的

偽装自殺は、余命いくばくもないコンスタンスと全てを失ったゲイルが、無実の人が罪を着ることがあることを証明するために行ったもの。すべてのことが緻密に計算されている。

コンスタンスの自殺の手順

コンスタンスはビデオカメラの前で、自分で手錠の鍵を飲み込み、ガウンを脱いで全裸になる。そして、自分で口にダクトテープを貼り、ビニール袋をかぶり、自分で自分の手に手錠を掛ける。数分後に苦しんで絶命する様子をビデオカメラで撮影し、これを証拠品として残した。撮影の協力者はゲイルとダスティーで、2人は撮影されたビデオテープの最後に登場する。

ゲイルの裁判

逮捕されたゲイルは優秀な弁護士を断り、2度も罰則を受けているダメ弁護士ベリューを雇い続けた。これはベリューの無能さゆえ、被告人が死刑になることを証明するためのゲイルの策略だった。しかし、実際はベリュー弁護士はゲイルの良き友人で、計画の協力者でもあった。

ゲイルの最後の作戦

レイプと殺人で6年間囚人生活を送ったのち、ゲイルは処刑されることになる。処刑される4日前にゲイルは雑誌記者ビッツィーを指名し、自分の記事を書かせる。ゲイルはインタビューの引き換えに50万ドルをビッツィーが勤める出版社に要求する。

ビッツィーと会社はこれを受け入れ、ビッツィーによるゲイルのインタビューが始まる。最終日、ゲイルは「僕は24時間後には死んでいるだろう。僕がなぜ死ぬのか、24時間以内に答えを出してくれ」とビッツィーに言い残して、面会室を去る。

映画はこのビッツィーが真相を探るために奔走する様子を追う形でストーリが進む。ビッツィーが死刑執行直前に事件の真相を掴み、死刑を中止させようと刑務所に駆け付けるが間に合わず、死刑は執行されてしまう。

取材料50万ドルの行方

ゲイルは自分の死後、出版社から支払われた50万ドルをスペインに住む息子に届けるようダスティーに指示していた。その50万ドルが入ったアタッシュケースの中に、女子大生レイプ事件でゲイルを嵌めた女子大生から届いた謝罪のはがきも入れて。

ゲイルの思い

ゲイルがインタビューにやって来たベッツィーに最初に行った言葉

人々がガラス越しに見るのは「人」ではなく「犯罪」。僕は「デビット・ゲイル」ではなく「死刑まで4日のレイプ殺人犯」。僕の生きた人生、僕が選んだ人生の決着を(君に)書いてほしいのだ。

ゲイルがインタビューの最終日にベッツィーに言った言葉

僕の命はどうでもいい。息子が僕をどう記憶するか、それだけ。

多くのものを失うと死は喜びになる。

個人的評価

映画の満足度★★★★★

感想・レビュー

サスペンスと死刑廃止運動の2つの要素を組み合わせた傑作だと思う。最後の2回、3回のどんでん返しに驚く。世間であまり知られておらず、作品の秀逸さのわりに評価されていないのが残念。

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