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【映画のあらすじ l 解説 l 考察 l ネタバレ l 感想 l レビュー】

アカデミー主演女優賞受賞。オタクおばさんの狂気に震える映画『ミザリー』ネタバレあり

ミザリー 1990年

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再生時間:107分

受賞について

アカデミー賞主演女優賞受賞:キャシー・ベイツ(アニー役)

あらすじ・考察
※ネタバレあり

ポールについて

ポール・シェルダンは人気小説家。彼が書いたミザリーシリーズは女性に大人気。

ポールは執筆の際にいつも籠るロッジがある。いつものようにロッジに籠っていたポールは小説を書き上げただめ、吹雪の中、車で出発したところ、スリップして、崖の下に転落してしまう。

気を失っているポールを通りがかった中年女性アニーが助ける。元看護師のアニーはポールを自宅へ連れて帰り、手当をし看病する。ポールは両足と右腕を骨折していた。

アニーについて

目覚めたポールにアニーは自分は彼のナンバー1のファンで、ロッジからあなたを尾けていたので発見できたと言う。

そして、以前からポールが泊っているロッジの窓を見ては、ここで傑作が作られていると思って眺めていたと言う。ポールの大人気作ミザリーシリーズは8回も読んだとも。

ミザリーは吹雪で電話が不通で今は連絡ができないが、電話が開通したら家族やエージェントに電話し、救急車も呼ぶと言う。

ポール、アニーの狂気を知る

食事の世話や下の世話、怪我の手当等、甲斐甲斐しくポールの世話をするアニー。一方で、ポールの出来上がったばかりの原稿を読んで言葉が汚いと言って、急にキレ出したり精神的に不安定なところがある。

そして、発売されたばかりのミザリーの新刊を買ってきて、主人公のミザリーが死んだことを知ると、鬼の形相でポールの部屋に入って来て「ミザリーを殺すなんて!!お前が殺したんだ、私のミザリーを!」と言って、椅子を壁にたたきつける。

そしてポールに「これからは今までとは違うからね。言っておくけど誰も来ないよ。あなたがここにいることは誰も知らない」と言う。そして、アニーは出かけてしまう。

原稿を燃やさせられるポール

外出から戻って来たアニーはバーベキューコンロをポールの部屋に持ち込み、その中にポールがロッジで書き上げたばかりの原稿を入れる。アニーは原稿にオイルをかけ、ポールに火をつけろと言う。泣く泣く、せっかく書き上げた原稿に火をつけるポール。

自分の期待通りの話を書かせようとするアニー

アニーはタイプライターと紙を買ってきて、ミザリーの続編をもう一度書き直すようポールに言う。

その時、アニーと話をしながら、ポールは床に落ちているヘアピンを見つける。それを拾いたいポールはアニーが買って来た紙にケチをつけ、また買いに行くように促す。それに対しキレるアニーだったが、結局紙を買いに出かける。

アニーが出かけた隙に、ポールは落ちたヘアピンを拾ってドアのカギ穴に挿して回すと、ドアが開いた。ポールはリビングに行き、電話を掛けようとしたが、電話は壊されていた。そして、洗面所から、いつもアニーから与えられている痛み止めの薬を持ち出した。

そこへ帰って来るアニー。何とか、部屋に戻るポール。アニーは買って来た紙をポールに渡し「あたしから着想を得て。期待してるわ、ダーリン」と言って投げキスをして、部屋を出て行く。

ポールの車が発見される

その頃、ポールの事故現場ではポールの車が発見された。FBIはおそらくポールは死んでいて、遺体は雪の中だろうとマスコミに発表する。しかし、地元の保安官はポールの車のドアがこじ開けられていることに気づき、ポールがどこかに連れ去られたと確信する。

ポールの計画は失敗

ポールはアニーに指示された通り、新たに原稿を書き始め、ミザリーを生き返らせる。それをアニーに見せたところ、辻褄が合わないと激ギレし、ポールに書き直しを命じる。ポールが書き直しをすると、2回目のミザリーを生き返らせたエピソードをアニーは気に入り感動し、小躍りする。

それを見て、ポールは今夜は一緒に夕食を取ろうとアニーを誘う。ダイニングで2人で向かい合って食事をするポールとアニー。感激するアニー。

ポールはアニーにキャンドルを取りに行かせ、その隙に溜めていた痛み止めの粉末をアニーのワインに入れる。そして乾杯。アニーは薬を入れたことを知ってか知らずかワインをテーブルにこぼす。慌てて謝るアニーを呆然と見つめるポール。

執筆に励むポール

アニーを眠らせて逃げる作戦を諦めたポールは執筆に勤しむ。小説はどんどん進み、終わりに近づいてきた。

ある日、アニーは落ち込んだ様子でポールに「最初はあなたの作家の部分を愛していた。今はあなたのすべてを愛している。でも、あなたは私なんか・・・分かっている」と言う。

そして「あなたは愛する人を失う気持ちなんて分からないでしょ。本が完成して、足も良くなった。あなたは出て行ってしまう」とつぶやき、ガウンのポケットから弾の入っていない銃を取り出してポールに見せる。

「いっそのこと、これを使ったら・・・」とつぶやき、「出かけるわ。弾をこめておかなきゃ」と言って、アニーは外出する。

ハンマーで足を折られるポール

焦ったポールはキッチンに行き、包丁を持ち出す。そして、リビングにあったアニーのアルバムを見ると、そこにはアニーがかかわったと思われる死亡記事がたくさんスクラップされていた。そこには、看護師として優秀で出世したアニーが紹介された記事や、病院で乳児が死亡した事件に関わったとしてアニーが逮捕された記事も貼られていた。

ポールは部屋に戻り、骨折のため、右腕に掛けられている布の中に包丁を隠し、アニーを刺す方法をシミュレーションする。そこへアニーが帰って来る。しかしポールの部屋には寄らなかったため、ポールはそのまま寝てしまった。

夜目が覚めると、ベッドの脇に無表情のアニーが立っている。ポールは体を縛られていた。

慌てて、包丁を探すポールに「探しているのはコレ?」と言って、ポールが隠していた包丁を見せる。アニーはポールに注射を打ち「外に出たのね」と言い、ポールの足の間に角材を置く。そして、片足ずつ、足首をハンマーで打ち、ポールの両足を折る。そしてポールに「愛してる」と言う。

ついにアニーにたどり着く保安官

街では保安官が雑貨店に入るアニーを見かける。保安官はアニーを見て、アニーが乳児殺害の疑いで逮捕された時の記事を思い出し、保安官はアニーの記事を図書館で調べる。

記事には逮捕された時のアニーのコメントが掲載されており、そこには「人間の正義を超越した正義。私はそれに従います」と書いてあった。

それはポールの小説の中に書かれた一節と同じだったため、アニーがポールを連れ去ったことを確信した保安官はアニーが立ち寄った雑貨店に聞き込みをする。すると、最近アニーが紙を買っていたことが判明する。

保安官がアニーの家に向かっている頃、アニーはポールを地下室に閉じ込めていた。そこへやって来る保安官。

室内を確かめる保安官に、アニーは部屋にタイプライターがあることを誤魔化すため、「亡くなったポール・シェルダンの跡を継ぎ、小説を書け」と神の啓示を受けたと語る。

そして、一度アニーの家から出た保安官だったが、物音が聞こえた気がして、アニーの家に戻るとポールの声が聞こえる。

保安官が地下室へのドアを開け、地下室に降りようとしたところ、アニーは後ろから保安官を撃つ。

アニーはポールに「いつかこうなることはわかっていた」と言い、「あたしが選ばれてあなたを助けた。運命なのよ。永遠に結ばれる運命なの。この世に別れを告げてね。弾は2発。1発は私。1発はあなた。愛してる」と言う。

それを聞いたポールもアニーに「愛してる」と言い、そして「死ぬ前にミザリーを書き上げたい。あと一息なんだ。僕らがミザリーに永遠の命を与えるんだ。夜明けと共にミザリーは命を与えられる」と言い、何とか難を逃れる。

ポールの逆襲

ポールは執筆を再開し、必死に書き続ける。そして、アニーに「もうすぐ終わるよ。儀式がある。知ってるよね?」と言い、アニーは「たばことマッチ、ドンペリね」と言って、キッチンにそれらを用意しに行く。

戻って来たアニーにポールは「君のグラスも」と言い、喜んでキッチンに戻るアニー。その隙にポールは書き上げた原稿を床に置き、オイルをかける。そしてアニーに「読みたいだろ」と言って、原稿に火をつける。ポールは慌てて火を消そうとするアニーの頭部をめがけて、タイプライターを振り下ろす。

2人は激しいもみ合いになるが、最終的にポールが豚の置物でアニーを殴って、アニー死亡。

1年半後、ポールはミザリーではない新たな小説を書き上げる。評論家たちの評判も上々。ポールは編集者に「こういう作品が書けたのもアニーとの経験のおかげだ」と話す。編集者は「あの経験を本にしない?」と提案するが、ポールはそれを断る。終わり。

個人的評価

映画の満足度★★★★☆

感想・レビュー 

オタクの中年女性の狂気を描く。丁寧に世話もするが、自分の気に入らないことがあればキレる。挙句の果て、愛した相手を逃がさないために相手の足をハンマーで叩き折り、その後「愛してる」と言っちゃう。怖い。笑っていても、次の瞬間にいつ着火するか分からない怖さを秘めている。

とはいえ、監禁される側がおじさんの場合はレイプされることもないし、普通の部屋に寝かせてもらい、ご飯も手作りのものが出て来る。男の狂人に監禁される少女とは偉い違いだ。

ミザリーを通常の男の狂人バージョンで撮るなら、ポールはじめじめした地下の汚いマットレスに寝かされて、食事は水とぱさぱさのパン、毎晩のようにアニーにレイプされることになる。それを考えればミザリーの監禁はおっかさん的だし、だいぶソフト。まあ、 ハンマーで足は折られるけど、その前に注射はしてくれてるし。

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ミザリー
解説

スティーブン・キングの同名小説を「スタンド・バイ・ミー」のロブ・ライナー監督が映画化した傑作サイコスリラー。ベストセラー小説「ミザリー」シリーズの人気作家ポール・シェルダンは、雪道で事故に遭い瀕死に陥ったところを、近くに住む元看護師の中年女性アニーに救われる。「ミザリー」シリーズの熱狂的な愛読者である彼女は、両足を骨折したポールを献身的に介護するが、新作でヒロインが死んだことを知ると逆上して態度を一変。命の危険を感じたポールは脱出を試みるが……。狂気を暴走させる愛読者をキャシー・ベイツが怪演し、第63回アカデミー賞で主演女優賞に輝いた。ポール役に「ゴッドファーザー」シリーズのジェームズ・カーン

ミザリー : 作品情報 - 映画.com

キャスト・スタッフ
ロブ・ライナー監督
作品一覧

1984年 スパイナル・タップ
1985年 シュア・シング
1986年 スタンド・バイ・ミー
1987年 プリンセス・ブライド・ストーリー
1989年 恋人たちの予感
1990年 ミザリー
1992年 ア・フュー・グッドメン
1994年 ノース 小さな旅人
1995年 アメリカン・プレジデント
1996年 ゴースト・オブ・ミシシッピ
1999年 ストーリー・オブ・ラブ
2003年 あなたにも書ける恋愛小説
2005年 迷い婚 -全ての迷える女性たちへ-
2007年 最高の人生の見つけ方
2010年 Flipped
2012年 最高の人生のはじめ方
2014年 最高の人生のつくり方
2015年 ビーイング・チャーリー
2016年 LBJ ケネディの意志を継いだ男
2017年 記者たち 衝撃と畏怖の真実

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