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アカデミー作品賞受賞『イングリッシュ・ペイシェント』は日焼け×白シャツのレイフ・ファインズの美しさで万事オーライ【ネタバレあり】

イングリッシュ・ペイシェント 1996年

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再生時間:161分

受賞について
キャスト・スタッフ
あらすじ・考察
※ネタバレあり

過去と現在の2つのエピソードを交互に展開するタイプの作品。

●過去の物語

ハンガリー人のアルマシー伯爵(レイフ・ファインズ)は王立地理学協会員 。仲間たちと共にエジプトの砂漠で地図を作成している。そこでイギリス人のクリフトン夫妻に出会う。

ある日、夫ジェフリー(コリン・ファース)は妻キャサリンクリスティン・スコット・トーマス)を置いて、仕事でカイロに戻ってしまう。残ったメンバーで引き続き、砂漠を探索しているところ、砂漠にある洞窟で壁画を発見する。壁画には砂漠なのに、泳ぐ人の絵が描かれていた。大発見に喜ぶチーム。

その後、彼らは洞窟を離れるが、街に戻る途中で1台の車が転倒事故を起こしてしまう。車を掘り起こすため、ジャッキとラディエーターを取りに街に戻るメンバーと、その場に残るメンバーに分かれることに。

その場に残ることになったのはアルマシーとキャサリンエジプト人3人のスタッフたち。その夜、砂漠の嵐に巻き込まれ、アルマシーとキャサリンは車の中で2人で一晩を明かすことに。

翌朝、キャサリンはアルマシーがいつも大切に持っている本の中に、”K”とされた人物のことが書いてあるメモを見つけ、アルマシーが自分に好意を持っていることを知る。

その夜、街に戻っていたメンバーがアルマシーとキャサリンたちの元に戻って来る。キャサリンはアルマシーに本に挟んであったメモに書いてある”K”って私のこと?とアルマシーに尋ねる。翌日、街へ戻る一行。

アルマシーとキャサリンの不倫

キャサリンは自分が泊るホテルに着くとアルマシーに「中に入らない?」と誘うが、アルマシーは断る。そして、アルマシーはキャサリンが自分の本を持っていることを知っており「クリフトン夫人、本を返してください」と言う。

その日の昼、アルマシーが泊っているホテルへ現れるキャサリン。2人は男女の関係に。しかし、アルマシーは「所有されるのも所有されるのも嫌だ。僕が去ったら僕のことは忘れてくれ」とキャサリンに言う。

初めはキャサリンと距離を保とうとしたアルマシーだったが、結局キャサリンののめり込んでいく。アルマシーの友人マドックスも2人の関係に気づいており、アルマシーに注意をする。

また、キャサリンの夫ジェフリーは結婚記念日にサプライズをしようと「急な仕事が入った。明日の夕方に帰る」とキャサリンに電話をしておいて、早く帰って驚かせようと言う計画を立てる。

ジェフリーが花束を持って、家の前まで来ると車に乗って出かけるキャサリンを目撃してしまう。キャサリンはそのままアルマシーと一晩を過ごし、翌日はアルマシーと市場に。ジェフリーは骨とう品の指ぬきをキャサリンにプレゼントした。

出かけてから翌日の昼に帰宅するキャサリン。そしてその妻を夜通し、家の前の車で酒を飲みながら張っていたジェフリーはキャサリンが不倫していることを確信する。

そんな中、イギリスよりマドックスの元に、イギリスの海外探索隊の活動はすべて中止にするという連絡が入り、マドックスはそれをアルマシーに伝える。

また、キャサリンは夫ジェフリーへの罪悪感からアルマシーとの関係を終わりにしようとする。それに納得しないアルマシー。キャサリンにハマってしまったアルマシーは、一緒に地図作りをしている仲間たちとの晩さん会でも酔って、醜態を晒してしまう。

夫ジェフリーの復讐

砂漠探索活動で発見した洞窟で、活動を引き揚げる作業をするアルマシーに、ジェフリーは迎えに行ってあげると言い、砂漠にいるアルマシーを飛行機で迎えにやって来る。

アルマシーが砂漠でジェフリーを待っていると、ジェフリーはそのまま飛行機でアルマシーをめがけて突っ込む。アルマシーは何とか避けたが、飛行機は墜落し、ジェフリーは死亡。

一緒に乗っていたキャサリンも体中を骨折し動けなくなる。キャサリンは夫ジェフリーに「君を驚かせることがある」と言われて飛行機に乗せられたこと、また夫が君を愛してると叫んでたことをアルマシーに話す。

キャサリンを抱きかかえると、キャサリンがアルマシーがプレゼントした指ぬきを首にかけていることに気づく。そして、キャサリンは「あなたをずっと愛していたから」と言う。別れを告げられたものの、キャサリンはずっとアルマシーのことを想っていたことを知るアルマシー。

アルマシーはキャサリンを洞窟に連れて行き、キャサリンに応急処置をして、食料を残し、自分は助けを求めに行くと話し、キャサリンを置いて街に向かう。

拘束されるアルマシー

3日間砂漠を歩き続け、街にやっとたどり着いたアルマシーは英国軍の軍人に洞窟に負傷者がいるから、車を貸してほしいと言うが、軍人はアルマシーが身分証を持っていなかったことと、名前がドイツ人っぽいことから彼を逮捕し、汽車に乗せて、彼を港に送ろうとする。

汽車に乗せられてしまったアルマシーはトイレに行きたいと言って、軍人をおびき寄せ、軍人を殺害し、自分の手錠を外して、電車を飛び降りる。

英国の組織に所属し、活動していたにもかかわらず、英国人に敵扱いされて腹を立てたアルマシーは途中で出会ったドイツ軍に自分たちが作成した地図を渡し、その見返りとして飛行機を燃料を手に入れる。

そして、アルマシーはマドックスが置いて行った飛行機に乗って、キャサリンのいる洞窟に戻ったが、キャサリンは死んでしまっていた。

懐中電灯の電池が切れる前にキャサリンはアルマシーの本の間の紙に死ぬ前の気持ちを綴っていた。キャサリンの遺体を抱えて、飛行機に乗せるアルマシー。しかし、途中で軍隊に撃ち落されてしまう。

体中に大やけどを負ったアルマシーを砂漠に済むエジプト人が救助し、アルマシーは一命を取り留める。やけどが落ち着いてから、その後、アルマシーはイタリアで赤十字の救護隊に引き渡される。

アルマシーは記憶が混濁しており、自分が何人なのか、名前もわからなくなっていた。ただ英語を話していたので「イングリッシュ・ペイシェント(英国人患者)」として扱われた。

●現在の物語
赤十字の看護師として従事しているカナダ人のハナは、患者たちを連れて移動する途中に、使われていない修道院を発見する。もう先が長くない「イングリッシュ・ペイシェント」とさていれるアルマシーを修道院に連れて行き、自分が最期を看取ると申し出る。

アルマシーが持っていた本とメモから、だんだんと自分の過去を思い出すアルマシー。

修道院に現れた謎の男

修道院に残ったアルマシーとハナの元に、カラヴァッジョと名乗るカナダ人(ウィレム・デフォー)が現れる。彼もアルマシーがアフリカにいたのと同時期にアフリカに滞在していた男だった。

カラヴァッジョはリビアのトブルクを占拠したドイツ軍にとらえられ、お前はスパイだ、仲間の名前を吐けと言われ、拷問で指を切り落とされた。その後、解放された彼は拷問を指示した男を殺害。カラヴァッジョはアルマシーがドイツ軍に寝返って、地図を渡したことで、自分が拷問される羽目になったと考え、アルマシーを殺そうと考えていた。

そんな中、戦争が終了。

カラヴァッジョがこの修道院にやって来たきっかけは、たまたま、赤十字の救護隊から薬を盗もうとしたところ、メリーという看護師からアルマシーと思われる患者がいる話を聞き、アルマシーを殺すためにこの修道院へやって来たのだと言う。

アルマシー vs カラヴァッジョ

アルマシーはカラヴァッジョに「自分はスパイではない、砂漠に戻る約束があっただけだ。他のことはどうでもよかった」と話す。それを聞いてカラヴァッジョは「そのせいで何千人の命が危険に晒されたと思っているんだ」とアルマシーを責める。

アルマシーはカラヴァッジョにドイツ軍に地図を渡すきっかけとなった、キャサリンの怪我と死の経緯をカラヴァッジョに話す。アルマシーは自分がキャサリンを愛したから、自分の名前が外国人だったから彼女は死んだんだと話す。

カラヴァッジョは彼の悲恋に胸を打たれ、アルマシーに対する殺意が消えうせ、カラヴァッジョはそのまま修道院を去る。

看護師のハナはハナで、途中から修道院に戻って来た赤十字に従軍しているシーク教徒のキップと恋人関係になっていたが、キップは任務で修道院を去ることに。いつか会えるわねと約束して2人は別れた。

これで修道院に残ったのはハナとアルマシーの2人。アルマシーはモルヒネを打とうとするハナに、モルヒネを大量に打って死なせてくれるよう頼む。ハナは泣きながらそれを承諾する。そんなハナに「ありがとう」とアルマシーはお礼を言う。

モルヒネを大量に打って意識が遠のく前に、アルマシーはハナに何かを読んでくれ、それを聞きながら死にたいと言う。ハナはキャサリンの最期の言葉をアルマシーに読んで聞かせる。キャサリンの最期の言葉を聞きながら、アルマシー息を引き取る。ハナも修道院を去る。

個人的評価

映画の満足度★★★★☆

感想・レビュー

身分証も持たずに助けを求めに行くアルマシーのドジっぷりにビックリするが、 白い布が巻かれたキャサリンを抱いて泣きながら砂漠を歩くアルマシーの姿だけで、美しい悲恋物語になってしまう不思議。砂漠で日焼けしたレイフ・ファインズが格好良すぎて、ホームラン級のドジもすべてチャラ。

イングリッシュ・ペイシェント
解説

 1930~40年代の戦時下を舞台に、2つの大陸にまたがって繰り広げられる愛の物語を壮大なスケールで描いた人間ドラマ。ブッカー賞を受賞したマイケル・オンダーチェの小説「イギリス人の患者」を原作に、アンソニー・ミンゲラが監督・脚本を手がけた。1944年、イタリア。砂漠の飛行機事故で全身に火傷を負い、記憶を失った男が野戦病院に担ぎ込まれた。その男アルマシーは徐々に記憶を取り戻し、看護師ハナに断片的な思い出を語り始める。ハンガリーの伯爵家に生まれた冒険家の彼は、アフリカのサハラ砂漠で地図製作に没頭していた。1938年、アルマシーはイギリスから来た人妻キャサリンと激しい恋に落ちるが……。アルマシーを「シンドラーのリスト」のレイフ・ファインズ、キャサリンを「ミッション:インポッシブル」のクリスティン・スコット・トーマス、ハナを「ポンヌフの恋人」のジュリエット・ビノシュが演じた。第69回アカデミー賞で作品賞を含む9部門を受賞。

イングリッシュ・ペイシェント : 作品情報 - 映画.com

アンソニー・ミンゲラ監督
作品一覧

1991年 愛しい人が眠るまで
1993年 最高の恋人
1996年 イングリッシュ・ペイシェント
1999年 リプリー
2003年 コールド マウンテン
2006年 こわれゆく世界の中で

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