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【映画のあらすじ l 解説 l 考察 l ネタバレ l 感想 l レビュー】

ヴィヴィアン・リーが美しい。トルストイ原作の不倫物語『アンナ・カレニナ』【ネタバレあり】

アンナ・カレニナ 1948年

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再生時間:111分

あらすじ・考察
※ネタバレあり

登場人物

アンナ
政府高官カレーニンの妻。息子一人。兄の家に行った時に駅でヴロンスキー伯爵と出会う。

レーニン
アンナの夫。政府高官。夫としての義務を果たすことが妻への愛だと思っている。

ヴロンスキー伯爵
アンナの兄の妻の妹キティと婚約していたが、アンナに一目惚れしてしまい、キティとの婚約を破棄。

キティ
アンナの兄の妻の妹。ヴロンスキー伯爵と婚約解消後、別の男と結婚し出産。

あらすじ・考察
※ネタバレあり

アンナとヴロンスキー伯爵

兄夫婦のトラブルの仲裁をするために、ペテルブルグからモスクワの兄の向かうアンナ。モスクワ駅でヴロンスキー伯爵と出会い、ヴロンスキーはアンナに一目惚れする。

モスクワで開かれた舞踏会ではヴロンスキー伯爵はアンナに夢中になり、婚約者のキティを放ってアンナとばかり踊っていた。

これ以上関係が進むとまずいと思ったアンナは翌朝、ペテルブルグの自宅に帰宅することに。電車に乗り、途中駅で一時的に下車すると、アンナを追って来てたヴロンスキーに出会う。

ヴロンスキーは「あなたの行くところならどこへでも」と告白するが、アンナはそれを拒む。

ぺテルブルグに戻ってから、2人のことは既に噂になっていた。オペラに行ったあと、友人の自宅でアンナはヴロンスキーに「私のことは諦めてください。愛して下さっているなら私の心の平和を返して」と言う。

ヴロンスキーが「何も求めません。悩むことを許してください。それも無理なら去れと言ってください」と言うと、アンナは「それは言えないわ」と答える。

その夜、アンナの夫カレーニンはヴロンスキーと噂になっていることをアンナに注意をするがアンナはその話をはぐらかす。

軍人のレース
社交界の人々が観覧する中、軍人同士の馬の競争レースが行われる。その会場でアンナはヴロンスキーに「あなたの愛が私のすべてよ」と伝える。

ヴロンスキーも軍に所属しているので、レースに出場するが落馬してしまう。その様子を見て、倒れそうになるアンナ。

夫カレーニンはアンナを無理やり連れて、馬車に乗り込む。馬車の中でカレーニンはまたアンナに注意をするが、アンナは「彼を愛している。あなたは怖いし大嫌い」と言う。

腹を立てたカレーニンは弁護士のところへ行き、離婚手続きを開始する。カレーニンはアンナに罪を償わせるために、罰として息子の親権を自分が取りたいと弁護士に話す。

弁護士は正当な離婚事由である姦通を主張するためには、手紙等の証拠が必要だとカレーニンに伝える。

自宅に戻り、アンナのデスクを開け、手紙を探すカレーニン。それを見つけたアンナと言い争いになる。

アンナは「悪気はなかったわ。つい流されてしまって。彼を愛した私を許して」とカレーニンに言うが、カレーニンは「愛を盾にすれば何でも許されると思うな」とアンナを突き放す。そして、カレーニンは仕事でモスクワに発つ。

病に伏すアンナ

レーニンがモスクワにいる間にアンナは死産し、生死の境をさまよう。アンナはカレーニンに「死の床にいます。お顔を見せてください。あなたに許されて安らかに眠りたい」と電報を送り、カレーニンは自宅に戻る。

自宅に戻ったカレーニンに意識が混濁したアンナは「あなた誰?」と冷たく言い放つ。意識がもうろうとしながらも、カレーニンにあれこれを詫びるアンナ。

その様子にほだされたカレーニンはヴロンスキーに「妻に会って許すことにした。侮辱を甘受する」と伝える。それを聞き、カレーニンはアンナと離婚しないことを理解したヴロンスキーは自殺未遂をするが、一命を取り留める。

アンナとヴロンスキーの駆け落ち
ヴロンスキーの元婚約者でアンナの兄の妻の妹キティが別の男性と結婚することになり、カレーニンは息子を連れてモスクワに向かう。アンナは病み上がりなのと、キティとの関係が気まずいので、自宅に残ると夫に言うが、これは作戦。

夫が留守の隙に、アンナはヴロンスキーと共にヴェネチアに駆け落ちする。最初は幸せな生活を送る2人だったが、ヴェネチアでの生活も3か月経ったところ、2人はロシアが恋しくなり結局、ペテルブルグに戻ることにする。

社交界から締め出されるアンナ

ヴロンスキーの母親がヴロンスキーに公爵令嬢を紹介しようとしていることを心配するアンナ。アンナは母親とオペラに行くというヴロンスキーについて行こうとするが、ヴロンスキーに断られ、1人でオペラに行く。ヴロンスキーの母親のボックスには、アンナが心配した通り、公爵令嬢が招待されていた。

オペラに行ったものの、ヴロンスキーのボックスには公爵令嬢がいるわ、皆から冷たい視線を投げられるわで、たまらなくなり退席するアンナとアンナを追うヴロンスキー。アンナはヴロンスキーに「あなたは遊び歩けるけど、私は日陰の身」と訴え、2人は言い争いになるが、気を取り直して、2人でモスクワに引っ越すことを決める。

モスクワに引っ越す2人

ヴロンスキーはアンナにカレーニンに離婚を承諾するよう手紙を書くように言うが、アンナはなかなか手紙を書かない。彼女は「今、あなたを縛るようなことは避けるべきだと思って」と言う。

しかし、アンナはこっそりカレーニンに会って離婚の承諾をするよう話をしていた。それを内緒にされたことを怒ったヴロンスキーはアンナを責め、自宅に「ペテルブルグに行く。2日以内に戻る」と手紙を残して、ペテルブルグに行ってしまった。

その手紙を見てアンナは「嘘だわ。彼を罰してやる、そして逃げるの、彼からも自分からも」とつぶやき、電車に乗る。

そしてかつてアンナを追って来たヴロンスキーと出会った駅で降り「私が愛せば愛すほど彼の心は離れていった。もう元には戻らない。手遅れだわ」と言って、電車に飛び込んで自殺する。

個人的評価

映画の満足度★★★☆☆

感想・レビュー

妻に捨てられたカレーニンは妻と離婚しないことで、妻の立場を不安定にし、彼女が破滅することを狙ったのだろう。案の定、不安定と不安の中で自信を喪失し、かつては堂々としていたアンナがボロボロになっていく様子が見ていて居たたまれない。

ヴロンスキーも離婚してくれないカレーニンに操られるだけで、自ら行動を起こすわけでもなく、アンナに頼るのみ。

不倫をし成就させるには、周りに敵を作らないための超上級の社交テクニックと綿密な作戦が必要なんだろうな。モテない男を怒らせると面倒。

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アンナ・カレニナ
解説

 レオ・N・トルストイの傑作『アンナ・カレニナ』の第三回目の映画化(一九四八年)で、「神々の王国」のジュリアン・デュヴィヴィエが渡英して監督に当っている。製作者アレクサンダーア・コルダの性格を反映して、スタッフは著しく国際的、即ち脚色はフランス劇作家ジャン・アヌイ(「聖バンサン」)、イギリス・ライターのガイ・モーガン(「捕われた心」)及びデュヴィヴィエの協同、撮影は「海の牙」のアンリ・アルカン、音楽は英国でバレエ音楽を多く作曲するコンスタント・ランバート、装置はドイツ映画で活躍したアンドレアンドレイエフ、衣裳は英国のデザイナー/画家セシル・ビートンという顔触れである。アンナには「哀愁」のヴィヴィアン・リーが扮し、以下「女相続人」のサー・ラルフ・リチャードソン、アベイ劇場出身のキーロン・ムーア、ヒュウ・デソプスタア、メアリー・ケリッジ、マリー・ローア、サリー・アン・ハウズ、ナイアル・マクギニス、マーティタ・ハントらが共演する。

アンナ・カレニナ(1948) : 作品情報 - 映画.com

キャスト・スタッフ
ジュリアン・デュヴィヴィエ監督
作品一覧

1930年 資本家ゴルダー
1931年 カイロの戦慄
1931年 巴里-伯林
1932年 にんじん
1933年 モンパルナスの夜
1934年 商船テナシチー
1934年 白き處女地
1935年 ゴルゴダの丘
1935年 地の果てを行く
1936年 巨人ゴーレム
1936年 我等の仲間
1937年 望郷
1937年 舞踏会の手帖
1938年 グレート・ワルツ
1938年 旅路の果て
1939年 幻の馬車
1940年 わが父わが子
1941年 リディアと四人の恋人
1942年 運命の饗宴
1943年 肉体と幻想
1944年 逃亡者
1946年 パニック
1948年 アンナ・カレニナ
1949年 神々の王国
1951年 巴里の空の下セーヌは流れる
1951年 陽気なドン・カミロ
1952年 アンリエットのパリ祭
1953年 ドン・カミロ頑張る
1954年 埋れた青春
1955年 わが青春のマリアンヌ
1956年 殺意の瞬間
1957年 奥様ご用心
1959年 私の体に悪魔がいる
1959年 自殺への契約書
1960年 並木道
1962年 火刑の部屋
1962年 フランス式十戒
1963年 めんどりの肉
1967年 悪魔のようなあなた

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